子どもと楽しむ「食」レッスン
VOLUME #1 / 2008年9月12日
「いただきます」を伝えたい
日々、当たり前のように繰り返される食事。
特別なごちそうではなくても、いつもの「ふつうのごはん」こそ、じつはとてもありがたいものではないだろうかと感じます。
おっぱいをあげたり、離乳食を作ったり。育児を通じて、「食」というものに改めて向かい合うことができるこの機会にこそ、「食べ物をいただくこと」の原点について、一度立ち返ってみるのはいかがでしょうか。
「いただきます」という言葉は、日本だけが持つ独自の文化です。語源を調べると、「神様に祀ったものの、お下がりを食べる」「神様というのは、山の頂上=頂きにあるもの。その頂きにあるものを食べる」などの、自然信仰的な意味合いからきていることがわかります。同時に、「動物や植物の命をいただいている」という意味でもあって、私たちにはそれによって生かされているという、感謝の言葉でもあるのです。忙しい毎日を過ごしていると、食べ物の存在すら「当然」と感じてしまいがちなのですが……。
野菜ひとつとってみても、作ってくれる人、運んでくれる人、売ってくれる人がいる。
私たちはさまざまな人の手を借りて、食べ物をいただいています。
赤ちゃんの「食べる」という行為が始まる前に、まずはぜひ、この大切な「いただきます」について、ママからお話をしてあげて下さい。語源などの難しいお話はさておき、八百屋さんや野菜の直売所など、生産者の顔が見えるお店で一緒にお買い物をするだけでもいいと思います。「この食べ物はどこからきたんだろうね?」「畑で作ってくれている人がいるんだよ」……。それだけできっと、毎日のごはんに素敵なストーリーが生まれることでしょう。
お買い物や料理、「いただきます」の習慣など、ママから伝えられる日常の習慣。今はまだ意味がわからなくても、やがて大きくなった時、たくさんの記憶はその子だけの宝物となります。私自身、自分の子育てや今の仕事をしている中で、子どもの頃の「食」をめぐる様々な習慣や記憶の数々が「どんどんつながっているなぁ」と、しみじみ実感しているからです。
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